道行く人を虜にする鳥 アオゲラ
出会えると嬉しい日本の固有種のキツツキ、アオゲラ。今回は、早春の雑木林で、食事中のアオゲラを見かけましたので、その紹介です。
雑木林を散策中、どこからともなく、「コンコンコン・・・」と木を突っつく音が聴こえてきました。音の大きさからすると、アオゲラかアカゲラですが、この場所でアカゲラは見かけないため、おそらくアオゲラです。
風が強く、音の出所を特定しづらいのですが、キョロキョロと探した結果、見つけました!やはり、アオゲラです!
葉を落とした雑木林ならではの、とても観察しやすい位置に、アオゲラが止まっています。後頭部のみが赤いため、このアオゲラはメスです。
木の幹に何度もくちばしを入れて、食事をしています。
時々、上空を見上げては、天敵がいないか?をチェックします。
このアオゲラは、5分ほど同じ場所に居続けたのですが、その間に、人が集まって来ました。「何がいるんですか?」と尋ねられ、「あそこにアオゲラというキツツキがいますよ!」と伝えると、道行く人たちが足を止めて、アオゲラを探し始め、ウォッチングを楽しんでいました。アオゲラの名前を知らなくても、キツツキがいる!となると、観察したくなるようです。
距離が離れているため、アオゲラは、こちらの様子を気にすることなく、ひたすら食事に夢中のようでした。
しばらくすると、遠くから、アオゲラのオスの鳴き声が聴こえてきました。すると、すぐさま、アオゲラのメスは、声のする方へと飛んで行ってしまいました。春になると、アオゲラも子育てをするため、この2羽はペアとなるのかもしれません。
よく見える所にいてくれてありがとう!雑木林の環境が急変してしまいましたが、頑張って子育てをしてくださいね、アオゲラさん!チュ!
<余談>
この雑木林では、カシノナガキクイムシが媒介するナラ菌により、多くのコナラが枯死(ナラ枯れ)してしまい、対象の樹木は次々と伐採されてしまいました。ナラ枯れの被害にあうと、幹に丸い穴が開き、粉のような木くずが根元にたまります。
アオゲラなど大きめのキツツキの仲間は太い樹木に営巣するのですが、ナラ枯れの被害を受けやすいのは、太い木だそうです。上記の雑木林では、同時期に間伐もおこなわれていたため、一気に樹木が減少してしまい、スカスカな森となってしまいました。野鳥たちが無事に営巣できるか気になるところです。
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<アオゲラを脅かすもの>
森林の減少:生息場所がなくなります。
材質:グラファイト・メタリック
適正温度:0~700℃